前回の記事でも書かせて頂いたのですが、
デザインアンテナはその名の通りスタイリッシュな形をしており、
取り付け場所を選ばず、目立つ場所にあっても建物の外観を損なわないアンテナとして人気です。
ただし、デザインアンテナは地上デジタル放送専用のアンテナですので、
衛星放送には対応していません。
デザインアンテナは、いわゆる八木式アンテナと呼ばれる魚の骨のような形をした、
一般的なアンテナとは見た目や大きさが異なりますが、電波を受信する仕組みが同じです。
このため、八木式アンテナと同じくデザインアンテナでは、
地上デジタル放送しか受信することができません。
地上デジタル放送は、東京スカイツリーに代表されるような電波塔や基地局から、
テレビ番組として放映される電波を発信する仕組みです。
地上デジタル放送の電波が、電波塔や基地局などの地上の構造物から発信されるのに対して、
衛星放送の電波は、宇宙空間を浮遊している人工衛星から発信されます。
衛星放送による番組提供を行う各事業者では、
自社で放映するテレビ番組を人工衛星に向けて送り届けることで、
各世帯でのテレビ番組が視聴可能な状態を作り出しています。
いわゆるパラボラアンテナと呼ばれる円状のアンテナは、
人工衛星から届くテレビ電波を受け止めて、
家庭のテレビで番組が視聴できるようにするものです。
パラボラアンテナが空に向けて上向きに設置されているのは、
このような人工衛星からの電波を受け止めるためです。
つまり、地上デジタル放送と衛星放送では、アンテナが受信する電波の発信元が異なるため、
2つの放送形態で共通したアンテナを使用することができないのです。
ということは?
【衛星放送を楽しむためにはアンテナを2つ設置しなければいけない!!】
ということです。
これまで地上デジタル放送と衛星放送のどちらも視聴されるご家庭の場合には、
八木式アンテナを立てた支柱にパラボラアンテナを取り付ける工事が一般的でした。
2つのアンテナがひとつの場所にあることによって、
アンテナケーブルの配線がやりやすく、工事が大掛かりにならないのがメリットです。
しかし、デザインアンテナが普及してアンテナの壁付けが一般化したことで、
パラボラアンテナの設置場所に困るケースが出てきたのです。
デザインアンテナを採用することによってパラボラアンテナを取り付けるための支柱が無くなるというケースです。
ではどうやって解決をすればいいのか?
■デザインアンテナと共に壁に設置
衛星放送を受信するための南西の方向に遮蔽物がないご家庭では、
デザインアンテナと合わせてパラボラアンテナを設置する形になります。
アンテナは電波を受信するためだけの装置で、
電波を発することはありませんので、それぞれのアンテナが遮蔽物とならない状態であれば、
並べて設置することが可能です。
ただし、2つのアンテナを並べて設置する場合には、
それぞれのアンテナの重量について十分に把握して、
壁が重量に耐えられるかどうかを確認する必要があります。
また、パラボラアンテナの設置場所については限定されてしまうため、
玄関先などの目につきやすい場所に設置しなければならないというケースもあります。
デザインアンテナとパラボラアンテナを近い場所に設置することの大きなメリットは、
アンテナケーブルを建物内へと引き込むための穴が一箇所で済むため、配線が容易であることです。
ご自宅などの建物の外壁は、風雨などの自然から住人を守る大切な役割を担っていますので、
ケーブルを引き込むための穴は最小限にすることが好ましいです。
もちろん、アンテナ工事の専門業者であれば、アンテナやケーブルの取り扱いだけでなく、
建物の壁面などの処理についても豊富な知識や経験を持っていますので安心です。
■パラボラアンテナのみを屋根の上に設置
八木式アンテナを外してデザインアンテナを設置したはいいものの、
一部のご家庭ではパラボラアンテナのみを屋根の上に取り付けているご家庭もございます。
パラボラアンテナは、午後2時に太陽がある方向と言われる南西にある人工衛星からの電波を受信しなければなりません。
このため、建物の周辺の状況によっては、
南西方向に遮蔽物がある場合、どうしても屋根の上に設置しなければならないケースがあります。
デザインアンテナを採用することによってパラボラアンテナを取り付けるための支柱が無くなってしまいますので、専用の取り付け機器を用いてパラボラアンテナの設置を行います。
屋根の上にはパラボラアンテナのみが設置されている状態になりますので、
八木式アンテナが立っている状態よりはだいぶ屋根上がすっきりとし、
かっこよくオシャレに見える事が多いです。
■それぞれ別の場所に設置
パラボラアンテナが必ず南西の方向を向いている状態にしなければならないことに加えて、
お住まいの地域や周辺環境によってはデザインアンテナの設置箇所にも制約があることが珍しくありません。
八木式アンテナと比較すると電波の受信能力で劣るデザインアンテナは、
視聴に十分なだけの電波を受信するために設置場所には工夫が必要です。
特に、電波障害があったり、高い建物が密集していたり、
電波塔や基地局の方向に遮蔽物があるエリアでは、
デザインアンテナの設置には十分な配慮が必要です。
このような理由によって、
デザインアンテナとパラボラアンテナを異なる場所に設置せざるを得ないケースもあります。
パラボラアンテナやデザインアンテナは、
お近くのホームセンターなどでも気軽に購入することができますが、
それぞれのアンテナを異なる場所に設置しなければならないケースでは特に、
アンテナ工事の専門業者にご依頼いただくことをおすすめします。
地上デジタル放送と衛星放送の両方を楽しみたい!
という方も最近は増えてきており、アンテナやテレビなど、
設備に手間暇をかける方が多いです。
ただ、どんどんアイテムを増やす事で配線や見た目がごちゃごちゃしてしまうというケースも多く、
外からの見栄えというのもやはりご自宅にとって大切な1つです。
当ブログで紹介させて頂いている業者さんは、
どこも経験豊富でお客様のご希望にばっちりと応えてくれるところばかりでございます。
まずは一度、自宅にアンテナを増やす場合、
色々なテレビ視聴を試みる場合には、具体的にどういった形になり、
どういう費用/工事になるのか。
ご相談だけでもされてみてはいかがでしょう?
プロに相談した方がより現実的に具体的になると思いますので、
専門家のお話しを聞くだけ聞いて、どのようにしていくのかをご検討されるのが最適かと思います(#^^#)
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